食べ物と健康

【管理栄養士】水分活性とは!?【解説】

ほんいつ
今回は食品に含まれる水分について解説します
水分が多いものって腐りやすいイメージだよね
コン
ほんいつ
そういうこと! なぜ水分が多いと腐りやすいのか? を解説していくよ
そういえばジャムなんかは潤ってるけど日持ちする食品だね
コン
ほんいつ
その辺もあわせて解説していきます

食品に含まれる水分

食品には水分が含まれています。
その水分量や、性質によって食品の保存性が変わってきます。
水分の多い野菜や肉・魚などの生鮮食材は腐りやすいイメージですよね。
逆に、水分の少ないビスケットなんかは日持ちするイメージです。
保存料の問題などもありますが、それよりもまず「水分」が重要な役割を担っています。

食品に含まれる水分は、その状態によって自由水結合水に分けることができます。
どちらを多く含むかによって、食品の保存性が違ってきますよ!

自由水

自由水とは、その名の通り自由な水です。
自由水は食品内を自由に移動します。
これは、食品成分と結合していないためです。
食品と結合していないため、微生物(カビや細菌など)に利用されやすいです。
微生物に利用されやすいということは、傷みやすいということでもあります。
また、普通の水と同じなので凍結・蒸発も同じようにします。

味や品質が変化しやすいということです。

結合水

対して結合水は、食品成分と結合しています。
成分と水素結合しているため自由に移動することはできません。
微生物に利用されにくいため、結合水が多い食品は自由水の多い食品に比べ傷みにくいです。
自由水に比べ凍りにくい、蒸発しにくい、という特徴を持ちます。
結合水が多いと水分保持がしやすく、乾燥しにくいです。

ほんいつ
最近はやりの味付け冷凍は、調味料と食材を混ぜることで自由水を減らし、結合水を増やしているね
てことは、そのまま冷凍するよりも、解凍したときに味が落ちにくい、といえる!?
コン
ほんいつ
実際に豚肉で味付け冷凍をしてみると、確かにかっちかちとまでは凍らないんだよね
理由がわかるとおもしろいなあ
コン

ジャムの砂糖を減らしすぎると・・・?

ジャムを作るときには砂糖を使います。
糖分を抑えたい!と思って砂糖の量を減らすと、保存性が悪くなり、カビも生えやすくなってしまいます。
これは、砂糖を減らしたことによって自由水の割合が増えてしまったためです。
微生物に利用される水分が増えたため、傷みやすく、カビが生えやすくなってしまったということです。

コン
わーお、せっかく健康志向と思ったのに、不衛生になっちゃうんだ!
そのとおり。砂糖を減らしたい場合は、早く食べきれるときにしないと危ないね。果物には水分がたっぷり含まれているから
ほんいつ

保存食としてジャムを作る際にはある程度砂糖を入れなければなりません。
砂糖がきちんと入っていると、結合水の割合が増えて保存性が高まります。
微生物に利用される水も少なくなるため、カビも生えにくいです。

梅干しや漬物などの塩漬けも同じ原理です。
塩と水が結合して、結合水の割合を増やすことで保存性を高めています。

ほんいつ
もちろん、塩や酢、食品自体の殺菌効果もあるんだろうけど、何十年前の梅干を食べてみたなんていう話も聞くしねえ・・・
水分を制すものは保存食を制す!
コン

水分活性(Aw)

結合水と自由水の割合が食品の保存に大きくかかわることがわかりましたね!
自由水が食品の水分に占める割合を示したのが水分活性(Aw)です。
水分活性は一定温度での純水の蒸気圧/食品の蒸気圧で示されます。
蒸気圧とは液体が気体になるとき、体積が膨らむときの圧力のことです。
結合水が多いほど、純水の蒸気圧より食品の蒸気圧が小さくなります。
結合水の項目で述べたように、結合水は純水のようには蒸発しないためです。

水分活性

水分活性は純水が1となり、食品の場合はかならず1より低い値になります。
1より低いということは、純水よりも蒸発しにくいということです。
つまり、低ければ低いほど自由水が少ないということができます。
水分活性が1に近いと保存性が低く、0に近いと保存性が高くなります。

コン
なるほどね。じゃあ魚とかは水分活性が1に近いんだ
ビスケットなんかはほとんど水分がないから0に近いね
ほんいつ

微生物が生きていくためにも水分は必要です。
細菌・かび・酵母の増殖に必要な水分活性はそれぞれ異なります。
細菌は多くの水分を必要としていますが、カビは比較的少ない水分でも増殖することができます。

微生物の増殖に必要な水分活性

コン
へえ! カビって湿度たっぷりの場所に増えるイメージだったけど、3つの中では一番水分が少なくても生きていけるんだ
恐ろしいよね・・・。でも確かに、パンって水分びちゃびちゃじゃないけどカビが生えるものね
ほんいつ

Aw0.60未満になると微生物は増殖できなくなります。
人間が生きていくために水分が必要なように、微生物も水分を必要としています。
水分の多い食品は微生物が繁殖しやすいため、扱いに注意しましょう。

Aw0.85~0.70の食品は中間水分食品といいます。
ジャムや干物、みそなどの食品がこれに当たり、比較的長期の保存が可能となっています。
水分は20~40%と多いですが、その中でも結合水の割合が高いため、保存がきくようになっています。

中間水分食品の水分活性

コン
なるほど! どれもしっとりしているけど、保存がきく食品だね
自由水が少ない、あるいは水分に結合水が多いってことだね
ほんいつ

するめやビスケットなどAw0.50以下の食品は乾燥食品といいます。
水分がほとんどなく、自由水の割合が低いため保存性が高いです。

乾燥食品の水分活性

非常食品なども水分の少ないものが多くあります。
水で戻すごはんやスープなど、保存中乾燥しているものは保存期間も長いです。
カレーやスープなどをレトルトパウチしたもののように水分を含む場合には保存期間が少し短くなっています。

コン
たしかに、保存食はかっさかさなイメージあるね。フリーズドライとか
水を入れて戻すなんてものが多いのもうなずけるね
ほんいつ
コン
それでも非常食やレトルト食品の保存期間は十分長い!
水分は食品の保存に大きくかかわるけど、それだけですべてが決まるわけではないからだね
ほんいつ

食品を保存するときには食品に含まれる水分やその性質が大きくかかわっています。
日常生活でも役に立つことなので、ぜひ覚えてみてください。

まとめ

自由水・・・自由に動けて、微生物に利用されやすい=食品は傷みやすい

結合水・・・成分と結合していて、微生物に利用されにくい=食品が保存できる

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