








ストレスとは
ストレス応答は、ストレスのもとになる刺激=ストレッサーに対する体の反応です。
ストレッサーから身を守ったり、ストレスから回復したりして、体の状態を一定に保とうとします。
ストレッサーには、怒りや悲しみ、不安といった感情の他、怪我や疾病、暑さや騒音なども含まれます。
体は、ストレッサーがなんであっても同様の反応をします。
この反応を汎適応症候群といいます。
ストレスに対して体が適応していく、ということです。
汎適応症候群
汎適応症候群は、3段階に分かれています。
警告反応期→抵抗期→疲憊期
という流れで体の抵抗力は変化していきます。
各段階の名前を見ると体の状態が理解しやすいです。
警告反応期
①警告反応期は、ストレスを受けて最初に起こる反応です。
警告反応期はさらに、ショック相と反ショック相に分かれています。
警告反応期 ショック相
ショック相では神経活動が低下し、体温や血圧・血糖値などが低下します。
ストレスを受けたとき、最初に体はそのダメージをもろに受けます。
そのために、体の機能が低下します。
警告反応期 反ショック相
反ショック相はその名の通り、ストレスに対応するため低下した体温などを回復させて生体防御機構が亢進します。
ストレスに対して負けないように体を整えます。
抵抗期
反ショック相を経て、体は②抵抗期に入ります。
ストレスに対して抵抗力を持った時期です。
ストレスに体が適応し、戦うため交感神経が興奮します。
抵抗期では血糖値が上昇するので、ストレスは糖尿病が悪化させます。
アドレナリン分泌
交感神経が興奮し、副腎髄質からアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンの分泌は、グリコーゲン分解を促し、血糖値を上昇させます。
糖質コルチコイド
また、副腎皮質からは糖質コルチコイドも分泌されるため、たんぱく質の分解が促進されます。
たんぱく質が分解され、アミノ酸を糖新生することで血糖値が上昇します。
ホルモン感受性リパーゼ
さらに、アドレナリン・糖質コルチコイドのどちらもホルモン感受性リパーゼの活性を促進させるため、脂質の分解が促進され、エネルギー産生が促進されます。
アドレナリンや糖質コルチコイドの生成にはビタミンCが必要となるため、血清中のビタミンC値が低下します。
疲憊期
ストレスが長引くと、体は戦い疲れて③疲憊期に入ります。
疲憊期では戦い続けることができなくなり、適応力も維持することができません。
警告反応期のショック相のように、体の機能が低下します。




