社会

【管理栄養士²】寄与危険・相対危険などについて【解説】

コン
寄与危険も相対危険も、正直よくわからない・・・
確かに、わかりにくいところかも
ほんいつ
コン
オッズ比なんてもっとわからない・・・
確かに、もっとわかりにくいところかも
ほんいつ
コン
そういうのいいから、解説して!!
用語の意味と計算方法をしっかり覚えていこう!
ほんいつ

相対危険

相対危険とは

相対危険とは、リスク比と言い換えることができます。
曝露群と非曝露群を比較して、曝露によって疾病を罹患するリスクが何倍になるかを示します。

相対とは、他のものと比較することを意味するので、相対危険は、「曝露群と非曝露群を比較した危険度」と言い換えることができます。

「曝露群の罹患率/非曝露群の罹患率」
で求めることができます。

コン
リスクが何倍になるか、を求めるのね
そうそう。何倍か! だよ
ほんいつ

相対危険の具体例

喫煙と肺がんの例でみてみましょう。
喫煙者で肺がんになった人と非喫煙者で肺がんになった人を比べて、喫煙によって肺がんになるリスクが何倍になるかをみます。

罹患と曝露の表

ほんいつ
この表の数は適当です。ですので当記事におけるリスク比やリスク差も根拠のない数値となっています。わかりやすく解説するための具体例ですのでご了承ください

まず、それぞれの罹患率を計算しましょう。
罹患率は、罹患者/総数で求めることができます。

喫煙者の罹患率は100/200で0.5、非喫煙者の罹患率は50/800で0.0625となります。

喫煙者の罹患率/非喫煙者の罹患率で相対危険を知ることができるので、0.5/0.0625を計算します。
とでます。

つまり、喫煙者は非喫煙者の8倍肺がんになりやすいということです。

コン
なるほどね~。相対危険だと喫煙によるリスクが何倍になるかがわかるんだね
求める罹患率が曝露群と非曝露率だということに気を付けよう
ほんいつ
コン
で、曝露÷非曝露で曝露によるリスクが分かると・・・
覚えるのが大変だけど、頑張って覚えよう!
ほんいつ

相対危険と1の関係

喫煙と肺がんが関係ない場合、相対危険はになります。
喫煙によって肺がんリスクが減少する場合相対危険は1以下になります。

コン
これはわかりやすいね。1倍は変わらないし、1未満倍だと数字が減るもんね

寄与危険

寄与危険とは

寄与危険は危険因子の曝露によって疾病の罹患リスクがどれだけ増えたかを表します。

寄与とは与えるということなので、曝露が与える危険度と言い換えることができます。

寄与危険はリスク差と言えます。
相対危険が比だったのに対し、こちらは差です。

「曝露群の罹患率―非曝露群の罹患率」
で求めることができます。

コン
ふむふむ。あっちは何倍か、でこっちはどれだけ増えたか、か
計算方法が分かりやすいね。引き算だから、リスクの差である、と
ほんいつ

寄与危険の具体例

喫煙と肺がんの例でみてみましょう。
罹患と曝露の表
先ほど求めた罹患率を使用します。

0.5―0.0625で、0.4325となります。

これは、喫煙者は非喫煙者に比べて0.4325肺がんになるリスク、罹患率が増えたということです。

0.4325といわれてもよくわかりませんよね。
この数字は1人あたりの増えたリスクを表します。
10万人あたりであらわされることが多いので、×100000してみましょう。
43250となります。

これは10万人のうち、43250人が喫煙したことが原因で肺がんになったことを表します。

ほんいつ
逆に言えば、10万人のうち、43250人は禁煙すれば肺がんを予防できるかもしれないといえるね
ああ! 喫煙が原因で肺がんになったわけだもんね
コン

寄与危険度割合

寄与危険度割合は、曝露群の罹患者の中で、本当に曝露のせいで罹患した人の割合を示します。

「(曝露群の罹患率―非曝露群の罹患率)/曝露群の罹患率」=「寄与危険/曝露群の罹患率」で求めることができます。

同じ例でみてみましょう。
0.5-0.0625/0.5=0.875となります。これに×100すると、%を求めることができます。
87.5%です。

喫煙者で肺がんになった人のうち、87.5%が喫煙のせいで肺がんになった、ということです。

ほんいつ
寄与危険は統計から曝露によるリスクがどれだけ増えたかを示すもの
うん
コン
ほんいつ
寄与危険度割合は、統計中の罹患者のうち、曝露による罹患が何%かを示すもの
ふむふむ。わかってきた! これも例とよく照らし合わせよう
コン

相対危険と寄与危険の違い

相対危険と寄与危険の意味の違いはわかったかと思います。

相対危険・・・リスクが何倍になったか。
寄与危険・・・リスクがどれだけ増えるか。

相対危険

相対危険が高くなると、曝露による影響が高くなる。
>>>曝露と疾病発生の関連の強さを示す。

コン
具体例で言い換えると、相対危険が高くなると、喫煙による肺がんリスクが高くなるってことだね

寄与危険

寄与危険が高くなると影響を受ける人数が増加する。
>>>曝露効果の強さを示す。

ほんいつ
具体例で言い換えると、寄与危険が高くなると、喫煙により肺がんになる人数が増えるってことだね

オッズ比

オッズ比とは

相対危険と寄与危険は罹患率を使って計算しました。
罹患率が使えない、わからない場合に、相対危険に似た値として計算するのがオッズ比です。

コン
つまり、曝露とリスクの関連の強さがわかるってことかな?
そういうこと。オッズ比では何倍、という数値は出ないけど、曝露とリスクの関連の強さがわかるよ
ほんいつ
まずは一般的なオッズの説明から
ほんいつ

「ある事象が起こる確率/ある事象が起こらない確率」がオッズです。
オッズの数が大きいほどある事象が起こりやすいといえます。

つまり、その事象の起こりやすさがオッズということもできるわけです。

オッズ比は二つのオッズを比較して、ある事象の起こりやすさを表します。

ほんいつ
疫学研究におけるオッズ比はちょっと意味が違うよ

症例対照研究におけるオッズ比では、罹患群と非罹患群それぞれの曝露オッズの比を求めます。
これが相対危険に似た値として用いられます。
曝露によって罹患するリスクが何倍になるか、ではなく、曝露と罹患の関係の強さがわかります。

オッズ比は「罹患群の曝露オッズ/非罹患群の曝露オッズ」で求めます。

オッズ比の具体例

まず罹患群の曝露オッズを求めてみましょう。
罹患と曝露の表
罹患群の喫煙者/非喫煙者で求めます。
100/50でオッズは2です。
オッズが1より大きいので、喫煙者が罹患する確率が高いということになります。

非罹患群のオッズも同じように計算すると、100/750で0.13…となります。
オッズが1より小さいので、非喫煙者が罹患しない確率が高いということです。

では、罹患群のオッズ2と非罹患群のオッズ0.13を使って計算しましょう。
2/0.13で15.38となります。

オッズ比が15.38ということです。

15.38はリスクが15.38倍ということではありませんので注意してください。

オッズ比が1より大きいほど、曝露と罹患の関係が強くなります。

オッズ比は定義が理解しにくく難しいです。
計算方法と、相対危険の近似値であるということを覚えておけばOKです。

コン
ふひ~、これは大変だ!
計算方法となんとなくの意味が分かっていれば大丈夫!
ほんいつ
コン
曝露と罹患の関係の強さ!!だね

ハザード比

ハザード比はイベントが起こった群と起こらなかった群を時間軸も考慮して比較したものです。
オッズ比は時間のことは考えていません。

イベントとは、発症率や死亡率、罹患率をいいます。

ハザード比は、一定期間における発症や死亡などの発生率を比較しています。
例えばAという薬を投与した群としなかった群で1年にわたって発症や死亡などのイベントの発生率を比較するのがハザード比です。
「Aという薬の投与で死亡率がどれだけ減ったか」という結果を得ることができます。
ハザード比は相対危険の一種です。

コン
より研究っぽい感じ??
介入による結果の変化を見られるのがハザード比だね。これも、相対危険の一種ということを覚えていれば大丈夫だと思うよ
ほんいつ

まとめ

相対危険・・・曝露によって罹患リスクが何倍になったか。
寄与危険・・・曝露によって罹患リスクがどれだけ増えたか。
オッズ比・・・曝露と罹患の関連の強さ(相対危険の近似値)。
ハザード比・・・時間軸を考慮した比較(相対危険の一種)。

計算方法も合わせて覚えておきましょう!

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