給食経営管理

【管理栄養士】介護報酬における加算【解説】

コン
介護報酬・・・加算・・・う~ん、こんがらがるなあ
おや、悩んでいるね
ほんいつ
コン
聞き慣れない単語ばかりでわけわからなくなってきたよ
確かに。今回は介護報酬における加算について、わかりやすく解説していこう
ほんいつ
コン
よっ、待ってました!

介護報酬と医療報酬

介護報酬とは、実施したサービスに対して事業者・施設に支払われる報酬のことをいいます。
つまり、介護老人保健施設特別養護老人ホームショートステイなどの介護施設で算定できるものということです。
病院などにおける医療行為に対する報酬は、診療報酬といいます。
区別しておきましょう。

ほんいつ
何か特別なサービスを行った時に、報酬に追加されるものが加算だね
ふむふむ
コン
ほんいつ
介護報酬と診療報酬では加算内容も変わってくるので注意しよう

栄養マネジメント加算

栄養マネジメント加算は、
常勤の管理栄養士が、
入所者一人一人について栄養ケア計画書を作成し、
それに沿った栄養管理を行うことで算定することができます。

ほんいつ
嚥下に問題がある人、褥瘡がある人、肥満気味の人・・・人それぞれ問題点や対策は違うからね
そういった問題の改善に、栄養の観点からアプローチするのね
コン
ほんいつ
「栄養ケア計画」だからね

作成した計画書は定期的な見直しが必要です。

コン
定期的ってどんぐらいよ?
3ヶ月に1回は見直そう
ほんいつ

また、入所者の栄養状態について定期的に記録・モニタリングすることも重要です。

コン
定期的ってどんぐらいよ?
これはその人のリスクによって異なるね。高リスクの人は高頻度。低リスクの人は3ヶ月に1回、といった感じ
ほんいつ

1日に14単位を算定することができます。

療養食加算

療養食加算とは、特定の疾病に対応した食事の提供を行ったときに算定できる介護報酬です。
療養食加算の対象となっている疾病は表の通りですが、特によくみられるのは腎臓病食、糖尿病食の2つです。

療養食加算対象の疾病
それぞれ疾病に合った食事内容になっています。
心不全などの心臓疾患に対する減塩食療法は、腎臓病食に準じて扱うことができますが
高血圧に対する減塩食療法は加算の対象となっていません
高血圧の方に減塩食を提供しても、それは加算できないので注意してください。

コン
へえ~、これは気をつけなきゃね
加算できないだけで、減塩食の提供自体はOKだよ
ほんいつ

療養食加算をとるためには、医師の出す食事せんに基づく、
利用者の年齢や病状に応じた献立を作成し、
食事の提供を栄養士または管理栄養士が行うことが必要です。

食事せんは「○○さんに□□の食事を出してください」という食事内容を指示する用紙です。
病院や施設ごとに書式は違いますが、必ず食事せんはあります。

食事せんに医師のサインがなかったり、
療養食の献立がなかったりすると減算対象となりますので注意が必要です。

コン
減算って?
報酬が減るってことだね。すでにもらっている場合は返還することになるよ。加算条件を満たしていないのに加算してしまっていたら、それを返すことになるんだ
ほんいつ

1日3回として、1回6単位(ショートは8単位)を算定することができます。
おやつは療養食に入りません。

ほんいつ
ちなみに、療養食加算と特別食加算は似ているけど、違いが分かる?
う~ん、わからんな
コン
ほんいつ
療養食加算は介護報酬、特別食加算は診療報酬なんだ。つまり、そもそも施設が違うってこと。加算対象の疾病など他にも違いはあるけど、これが大きな違いかな
なるほど! つまり病院では療養食加算はとれないってことだね
コン
ほんいつ
そのとおり! わかってきたね

栄養マネジメント加算、療養食加算は介護施設で働く栄養士にとってとても身近な加算です。
栄養スクリーニングやモニタリング、計画書作成、献立作成など栄養士の基本業務となる加算なので抜けがないようにしましょう。

経口移行加算

経口移行加算は、言葉通り経管栄養の利用者に対し、
経口での食事摂取ができるように栄養管理を行うことで算定できます。

医師または歯科医師、看護師、介護支援専門員、栄養士など
多職種による計画書作成が必要で、その計画書に基づいて
栄養士または管理栄養士が栄養管理を実施します。

経口移行加算の算定には、栄養マネジメント加算を算定していることも条件となります。

コン
経管から経口って、難しそうだね
うん。誤嚥の可能性も高いしね。だからこそ、嚥下訓練を行ったり、食事介助も口腔内を確認しながら行ったり、いろいろな職種で協力し合うことが必要なんだね
ほんいつ

経口維持加算

経口維持加算(Ⅰ)

経口維持加算は、むせ、誤嚥、咀嚼がうまくできないなど摂食機能障害があり、
食事を経口摂取している利用者に対して、
経口摂取を維持できるように栄養管理することで算定できます。

経口移行加算と同じように多職種による計画書作成
さらに食事観察会議などが必要となります。

こちらも栄養士または管理栄養士が栄養管理を実施し、栄養マネジメント加算が必要です。
さらに経口維持加算には(Ⅰ)と(Ⅱ)があります。
今説明したものが(Ⅰ)となります。

経口維持加算(Ⅱ)

(Ⅱ)は、さらに医師や歯科医師、歯科衛生士、言語聴覚士のうち1名以上が食事観察や会議に参加することが条件となっています。
(Ⅰ)は月に400単位で、(Ⅱ)の条件を満たすと(Ⅰ)に100単位追加することができます。

経口移行加算と経口維持加算は、栄養マネジメント加算・療養食加算に比べると算定している施設が少ないです。

コン
多職種で、各専門分野の視点で訓練したり食事提供を工夫したりするのはなんだかかっこいいね
そうだね。それにこういう加算があるってことは、口から食べ物を摂取することをできる限りサポートすることが求められているということでもあるよね
ほんいつ
コン
確かに。栄養士としてしっかり知識を持っていたいね

同時加算OK? NG?

経口移行加算と経口維持加算はその性質上同時に算定することはできません

コン
まあそうだよね。維持と移行じゃ意味が全然違うもんね

栄養マネジメント加算は経口移行加算と経口維持加算の必須条件であり、療養食加算との同時加算も可能となっています。
もちろん、経口移行加算・経口維持加算と療養食加算の同時加算も可能です。

ほんいつ
栄養マネジメント加算と療養食加算は同時にとれる?
とれる!
コン
ほんいつ
正解! じゃあ栄養マネジメント加算、経口移行加算、療養食加算は同時にとれる?
・・・とれる!
コン
ほんいつ
正解! それがわかればもう大丈夫!

過去問・2016年問162

では、過去問を解いてみましょう。

過去問2016-162

介護保険法に基づく施設サービスにおける管理栄養士の業務である。誤っているのはどれか。1つ選べ。

①栄養状態の定期的な記録

②経口摂取をすすめるための食事提供管理

③誤嚥防止のための食事提供管理

④療養食の提供管理

⑤家族の栄養食事指導

間違っているのは一つです。
「介護保険法に基づく施設サービスにおける管理栄養士の業務」と問題文にありますが、
施設を利用している方でなく、その家族に栄養食事指導を行う施設サービスは定められていません
施設サービスにおいて介護サービスを受けることができるのは、
施設に入所した本人だけです。
よって、「⑤家族の栄養食事指導」は、管理栄養士の業務ではありません。

①~④はすべて正解です。それぞれ、解説した加算条件に当てはまりますので、どの選択肢がどの加算に関わるのか考えてみてください。

「①栄養状態の定期的な記録」は、栄養マネジメント加算の条件です。
モニタリングによる状態観察などがこれに当てはまります。
施設栄養士の基本業務ともいえます。

「②経口摂取をすすめるための食事提供管理」は、経口移行加算の条件にもあるように管理栄養士の業務の一つです。

「③誤嚥防止のための食事提供管理」は、経口維持加算の条件となり、これも正解です。

「④療養食の提供管理」は療養食加算の条件ですので、これも管理栄養士業務であるといえます。

コン
なるほどね~。施設サービスに家族は含まれないってのが分かると、あからさまな間違いだね
こういう問題は結構多いよ。落とさないようにしっかり勉強しよう
ほんいつ

まとめ

過去問と併せて栄養士の関わる介護報酬における加算について解説しました。
加算するということは、それ相応のサービスを提供し、その対価を得ているということです。
栄養管理だけでなく、書類の管理等もそのサービスに含まれています。
栄養士として責任を持って加算に関わる業務に取り組めるよう、しっかり覚えましょう。

栄養士として、不備のないよう、利用者さんの生活の向上につながるよう真摯に仕事に取り組みましょう!

コン
最後に・・・
おっ、まとめ?
ほんいつ
コン
先生! おやつは療養食にはいりますか!?
ずっとそれがやりたかったのね・・・
ほんいつ
入りません!!
ほんいつ

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