人体

【管理栄養士²】腎臓のはたらき【解説】

コン
ねぇねぇ、尿って血液からできてるの??
そうだよ。簡単にいうと血液が濾過されて、尿が作られているんだよ
ほんいつ
コン
それを行っているのが腎臓?
そのとおり!
ほんいつ
コン
腎臓ってすごいのね。どんなふうに尿を作っているんだろう?
腎臓のすごいところは尿を作ることだけじゃないよ! 今回は、腎臓のはたらきについてみていこう!
ほんいつ

腎臓とは

腎臓は、お腹よりも少し高い位置の背中側にある臓器です。

腎臓
そら豆のような形をしており、握りこぶしぐらいの大きさで、
重さは150g程度です。

コン
一膳分のご飯と同じくらいか。思ったより小さいね
上部には副腎がついています。
腎臓につながる静脈動脈
肝臓があるため、右の腎臓のほうが少し下にあります。
ほんいつ
臓器がひしめきあってるねえ
確かに、ぎゅうぎゅうだよね
コン

腎臓は、腹部大動脈下大静脈とつながっています。
腹部大動脈から流れてきた血液を素に尿を作り、下大静脈へ血液を流します。

腎臓のはたらきは、大きく言うと
尿を作る
ということです。

尿ができるまでの流れを見ていきましょう。

尿ができるまで

流れてきた血液は、糸でできた球のような形をしている
糸球体
と呼ばれる毛細血管を通ります。
腎小体

糸球体は、ボーマン嚢に包まれています。
血液は、糸球体を通る間に濾過されてボーマン嚢へ流れます
糸球体の濾過

ここで行われるのは単なる濾過ですので、
分子の小さいものをボーマン嚢へ通して、
大きいものはそのまま静脈へ流していくという感じです。

濾過されたものは原尿と呼ばれ、尿の素となります。

動脈血の通る糸球体と、ボーマン嚢をあわせたものを腎小体と呼びます。
糸球体から集合体まで

原尿は、近位尿細管遠位尿細管を通り集合管へと流れていきます。

ネフロン

ほんいつ
腎小体と尿細管をあわせたものを「ネフロン」と呼ぶよ。ネフロンは、1つの腎臓に100万個もあるんだよ!
すっげー!!
コン
ほんいつ
ちなみに、集合管もネフロンに含む場合もあるので、覚えておこう!

原尿が集合管へと流れる間に色んなものが再吸収、または原尿中へ分泌(=排泄)され、
尿ができあがります。

1日に作られる原尿は170Lほどと言われています。

コン
170L!? 単位間違ってない??
あってるんだなあ、これが
ほんいつ
それに対して、実際に排泄される尿量は1~2Lです。

つまり、原尿のほとんどが再吸収されている、ということです。

コン
あっ、そういうことね
ちょっと安心した
ほんいつ

再吸収・分泌の過程で行われるのが
①水分・電解質調節
②不要物の排泄
③体液の調節
です。

それとは別に、腎臓は
④ホルモン調節の役割
も持ちます。

一つずつ見ていきましょう。

水分・電解質調節

水分や電解質が必要な時は再吸収、いらない時は原尿中に分泌することで、
腎臓は水分量と電解質のバランスを保っています。
水分は、近位尿細管、ヘンレループ、最後の集合管で再吸収されます。

電解質とは、Na+やK+、Cl-などです。
神経の働きや、体液の浸透圧などにかかわります。

ほんいつ
こちらで浸透圧について少し解説しています
これらは近位尿細管、遠位尿細管で再吸収されます。

Na+は、後に紹介するホルモンの働きにより、集合管でも再吸収されることがあります。

たくさん飲み物を飲んだあとは水分を多めに排泄したり、
汗をかいた後は水分を再吸収したりします。

電解質も同じように、体の状態に合わせて調節してくれます。

コン
毎回言ってるけど、体ってすごいね
ほんと、すごい仕組みだよね
ほんいつ

いらないものの排泄

水分や電解質は、ほとんどが再吸収されています。
再吸収されずに排泄されるものには、代謝産物である尿素クレアチニン
もともと人体には存在しないイヌリンなどがあります。

尿素はタンパク質の代謝産物です。
クレアチニンは筋肉で産生される代謝産物です。

ほんいつ
ほとんどが排泄されることを利用して、クレアチニンから腎機能を知ることもできるよ
クレアチニンについては、この動画の最後で少し解説しているよ!
コン
イヌリンは、食物繊維の一種で、ごぼうや玉ねぎに含まれます。

血液pHの調節

血液のpHは、通常7.35~7.45の間で保たれています。
このような、酸と塩基のバランスが良い状態を酸塩基平衡といいます。

酸はH+を放出して、塩基はH+を取り込みます。

簡単にいうと、H+の多い状態が、酸が多い酸性、少ない状態が、塩基が多いアルカリ性ということです。

ほんいつ
酸と反応するものを塩基というけれど、塩基の中でも水に溶けたものをアルカリというよ。その水溶液の性質をアルカリ性というんだ
正直よくわからん
コン
ほんいつ
単に塩基だと、水に溶けないものも含まれるってこと。まあ、塩基とアルカリは同じ性質と思っておけば大丈夫

酸は、代謝によってできるので、体は酸性に傾きやすいと言えます。
ですので、体は酸が増えすぎないように様々な働きを持っています。
バランスを保つために3つの方法があります。

まずは、H+が増えた時、塩基がくっついてH+を減らす方法で、
緩衝系といいます。

次が、呼吸により二酸化炭素として酸を排出する方法です。

最後が、腎臓による調節です。
腎臓はH+を排泄して、塩基を再吸収することで、酸塩基平衡を保っています。

コン
へえ~、酸性に傾かないように、3つも方法があるんだね
それだけ酸性がやばいってことだね
ほんいつ

ホルモン調節

腎臓は、ホルモンを分泌する機能も持ちます。
腎臓から分泌されるホルモンで特に重要なのが
①レニン
②ビタミンD3
③エリスロポエチン

です。

レニン

レニンは、血圧を調整するホルモンです。
レニンが出ることで、血圧を上げるアンギオテンシンというホルモンが分泌されます。
RAA系と呼ばれる、血圧調節の重要なホルモン系です。

コン
この動画でRAA系を解説しているよ

ビタミンD3

腎臓では、ビタミンD3活性型ビタミンD3に変えることができます。
ビタミンD3は日光によって皮膚で作られます

活性型ビタミンD3がホルモンのようにはたらきかけることで、
骨代謝小腸でのカルシウムの吸収を促進します。

また、パラソルモンというホルモンのカルシウム吸収を強化します。
副甲状腺から分泌されるパラソルモンは、
血中カルシウム濃度が低下した時に分泌され、
腎臓でのカルシウム再吸収を促進します。
また、ビタミンD3の活性化も促します

ほんいつ
パラソルモンはこちらの記事でどうぞ~

エリスロポエチン

エリスロポエチンは、血液を作るホルモンです。

コン
エリスロポエチンはこの動画で詳しく説明しています
具体的には、骨髄の造血幹細胞にはたらきかけて
赤血球の産生を促すホルモンです。

赤血球のもととなる赤芽球の分裂・増殖
エリスロポエチンによって促進されます。

エリスロポエチンの分泌が少なくなると赤血球の産生が減るため、貧血になります。
腎臓が原因でおこる貧血なので、腎性貧血と呼びます。

まとめ

腎臓は多くのはたらきをもつ臓器です。
いろんなことに繋がる単語や仕組みばかりなので、
腎臓について知るだけで、対応できる問題はぐっと増えると思います。

コン
関連動画や記事の多さがそれを物語っている・・・!
色々見てみてね!
ほんいつ

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