人体 基礎栄養

【管理栄養士】糖新生・解糖系を簡単に【解説】

コン
糖新生ってよく聞くけど、よくわかってないかも。糖を作ることなんだよね??
そうだね。ただ、材料や糖新生が行われる場所が限られているから、注意が必要だよ
ほんいつ
コン
解糖ってのは?
解糖は、逆だね。糖を分解して、エネルギーにすることだよ
ほんいつ
コン
これも、いろいろな条件があるわけ?
そうなるね。今回は、糖新生と解糖系を簡単に説明していくよ!
ほんいつ

糖新生

糖新生に使えるもの

糖新生とは、乳酸やグリセロール、糖原性アミノ酸など
糖以外の成分からグルコースを生み出す代謝経路のことです。

脂肪酸からは糖新生は行われません。

コン
へえ~、脂肪酸はだめなのね
そう。脂肪酸じゃなくて、グリセロール、ってことはよく覚えておこう。アミノ酸にも種類があって、糖原性アミノ酸という、グルコースの材料になるアミノ酸でないと、糖新生に使われないよ
ほんいつ

糖新生はどこで行われる?

絶食や飢餓状態でグルコースが足りないときに、グルコースを作り出そうと糖新生が行われます。
どの材料からグルコースを作る際でも、
グルコース6ホスファターゼという酵素が必要になります。
体の中でこの酵素があるのは肝臓と腎臓だけです。
どちらでも糖新生はありますが、ほとんどが肝臓で行われます。

コン
肝臓はたしか、グリコーゲンの貯蔵場所でもあるよね
そのとおり! 肝臓はそれ以外にも役割が多くて、覚えることの多い臓器だけど混ざらないようにしっかり覚えておこう
ほんいつ

糖新生とインスリン

糖新生はインスリン分泌によって抑制されます。
インスリンが分泌されたということは血中にグルコースが増えてきたということです。
つまり、糖新生によってグルコースを増やす必要性がなくなるので、糖新生は抑制されます。

コン
ちゃんとバランスを考えて糖新生するなんて、体ってスゴイ

解糖系

解糖系の行われる場所

グルコースまで消化された糖質は解糖系で代謝されます。
解糖系は細胞質で行われ、酸素を必要としません。

コン
酸素がいらないの!? なんか意外
ピルビン酸ができるまでは酸素があってもなくても同じなんだ。その後の行き先が、酸素の有無で変わってくるんだけど、それはまた後ほど
ほんいつ

解糖系とは

解糖系は、簡単に言うとグルコースをピルビン酸に変える反応です。
グルコースからピルビン酸になるには様々な過程があるのですが、

解糖系流れ
よく出てくるのはグルコース6リン酸です。
ヘキソキナーゼという酵素がはたらき、グルコースはグルコース6リン酸になります。
このヘキソキナーゼが解糖系の律速酵素のひとつですので、覚えておきましょう。

コン
律速酵素っていうと・・・ヘキソキナーゼが解糖系の反応速度をきめる酵素ってことだね
そのとおり! 律速酵素についてはこちらで解説しているよ
ほんいつ

解糖系の流れ

グルコース1分子に対しピルビン酸は2分子できます。
ピルビン酸は、その後酸素があるかないかで行く先が変わります。

酸素がある場合にはミトコンドリアに入り、アセチルCoAになります
このときビタミンB1が必要になります。
そしてTCAサイクルに入り、ミトコンドリア内膜の電子伝達系でエネルギーを生成します。

電子伝達系における酸化的リン酸化

TCAサイクルではいろんな反応をしながら水素イオンを集め、
集めた水素イオンの濃度勾配によって電子伝達系でエネルギーが生まれるという流れです。
グルコース1分子に対して2ATP(エネルギー)、2NADH(エネルギーの素)が生まれます。

コン
酸素がある場合は、こうやってエネルギーが作られるんだね
そうだね。ビタミンB1がエネルギー産生に重要な栄養素ということも覚えておこう
ほんいつ
コン
酸素がない場合はどうなるの??
それもこれから説明するよ
ほんいつ

嫌気的解糖

では、酸素がない場合ピルビン酸はどうなるのか、みていきましょう。
酸素がない場合とはどんな時かというと、激しい運動などで筋肉に酸素が足りていない状況です。

このような場合、ピルビン酸はTCAサイクルに入れず乳酸になってしまいます

乳酸はピルビン酸になり、さらにグルコースになることで再利用されるのですが、
筋肉ではグルコースに戻ることができません
そこで、筋肉で生まれた乳酸は血管内を通って肝臓へ移動します。

コン
つまり糖新生ってこと??
そのとおり。乳酸は、TCAサイクルに入れないので糖新生を経てグルコースになり、エネルギーになるんだ
ほんいつ

肝臓へ移動した乳酸は、糖新生によってピルビン酸を経てグルコースになります。
ピルビン酸はグルコースになる途中でグルコース6リン酸になります。
グルコース6リン酸をグルコースにするのに必要な酵素がグルコース6ホスファターゼで、
筋肉にはこれがないため、乳酸は筋肉で糖新生することができません

コン
はあ~、だからわざわざ乳酸は肝臓へ行くのね
そういうこと。ちなみに、この一連の流れにはコリ回路という名前がついているよ
ほんいつ

コリ回路

筋肉でグルコースがピルビン酸を経て乳酸になり、
血管を通って肝臓へいき、ピルビン酸を経てグルコースに戻る
この流れをコリ回路といいます。

コリ回路

コリ回路は、糖新生と解糖系をいったりきたりする回路といえます。

ちなみに、赤血球にはミトコンドリアがないためTCAサイクルを使うことができません
赤血球が使ったグルコースは乳酸に変換され、コリ回路へ流れていきます。

コン
筋肉だけにコリ回路・・・覚えやすいね
そう思うんならそれでいいんじゃない??
ほんいつ
コン
赤血球は問答無用で乳酸を作るんだね
細胞質はあるけど、ミトコンドリアがないからね。赤血球では常に嫌気的解糖が行われているよ
ほんいつ

グルコースアラニン回路

似たような回路でグルコースアラニン回路というのがあります。
これは筋肉でつくられたアラニンというアミノ酸が
肝臓に運ばれて糖新生によりグルコースになる回路です。

グルコースアラニン回路
グルコースの代わりにアラニンができているときに使われる回路なので、
体が飢餓状態にあり、体たんぱく質が異化されているときにはたらくといえます。

コン
体では、エネルギーを効率的に作るためのシステムがいくつもあるんだね
そうだね。なんとか回路は結構たくさんあるけど、どれも名前が内容を表しているから、比較的覚えやすいかもね
ほんいつ
コン
あとは、糖新生と解糖系の大まかな流れを掴んでおこう!

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