人体

【管理栄養士過去問】ミカエリス定数、アポ酵素とは?【2018-20】

酵素に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

ほんいつ
今回は2018年問20の過去問を解説します
人体の酵素についての問題だね
コン
ほんいつ
今酵素は結構身近な存在だよね。飲む酵素があったり、化粧品にも使われていたり…
だからこそ、わかっているような気がしちゃうんだよね
コン
ほんいつ
その通り! ふわっとイメージはあるけど詳しいことは実は知らなかったりするんだ
そこのところも含めて解説していきます!
コン

 

そもそも酵素って??

私たちの体の中ではいろいろな反応が起こっています。
食べ物が分解されたり、エネルギーを作り出したり、……そういう反応を起こすために必要なのが「酵素」です。

触媒とは

酵素のことを反応の触媒ともいいます。
触媒とは、化学反応の反応速度に影響する物質で、それ自体は変化しないものを指します。

例えば、AをBに変える反応でCという酵素が働いたとします。
AがBになっても、CはCのままです。
そして、「反応速度に影響する」というのは・・・
A→B…1分かかる
A→B cが反応の触媒となった時…30秒かかる
Cがいると、AがBになる反応が30秒で済みました。
これが、反応速度に影響するということです。

酵素が気持ちよく働くために

また、酵素はたんぱく質でできています。
そのため、熱やphによって変性し、働くことができなくなる=失活してしまいます。

逆に、ちょうど良い温度やphだとめちゃくちゃ働いてくれます。

では、問題の解説にいってみましょう!

①ミカエリス定数(Km)が小さいほど、酵素と基質の親和性が低い

親和性

酵素と基質の親和性というのは、酵素と基質のくっつきやすさと言い換えることができます。
親和性が高い→くっつきやすい
親和性が低い→くっつきにくい

ほんいつ
じゃあ問題!水と油の親和性は…?
う~ん、低い!
コン
ほんいつ
正解! 混ざりにくいもんね

ミカエリス定数

ミカエリス定数とは酵素が最大反応速度の1/2を出すことができる基質の濃度のことをいいます。

ほんいつ
最大反応速度の1/2…わかりにくいなあ
なんで最大反応速度じゃないのか、1/2なのか…このせいでわかりにくくなってるよね
コン
ほんいつ
1/2にはあまりとらわれず、酵素がうまく動ける基質の濃度ってくらいでいいんじゃないかな
おっけー
コン

ミカエリス定数が小さい場合、少ない基質でも酵素と基質がくっつくことができます
逆にミカエリス定数が大きい場合は基質がたくさんなければスムーズにくっつくことができません
ミカエリス定数が大きいのに基質が少ない場合、くっつくのに時間がかかります。

つまり、親和性が低いということです。

ミカエリス定数が小さいほど親和性が高いといえます。

ミカエリス定数ポイント

ミカエリス定数が小さい→親和性が高い→くっつきやすい

ミカエリス定数が大きい→親和性が低い→くっつきにくい

②アポ酵素は単独で酵素活性をもつ

アポ酵素

まず、アポ酵素というのは簡単に言うと酵素ではありません
酵素の元になるタンパク質、と思ってください。
アポ酵素に補酵素や補欠分子がくっつくことで、アポ酵素はホロ酵素となって、酵素として働くことができるようになります。
つまり、アポ酵素は単独では酵素として働けない、酵素活性をもたないのでこの文章は間違いです。

コン
アポはアポイントメントのアポで事前準備状態と考えると覚えやすいよ
そしてホロは「完全な」という意味があるので、完全に酵素となって働ける、と覚えるといいね
ほんいつ

酵素活性

酵素活性というのは酵素として働けるかどうか、あるいは働きの強さをいいます。
酵素活性をもつということは、酵素として働くことができるということです。

最初の方で出てきた「失活」という言葉は、酵素活性を失うということですね!

アポ酵素ポイント

アポ酵素→酵素の元。酵素ではない

ホロ酵素→完全なる酵素。ガンガン働けるよ!

問題文を正しくすると、アポ酵素は単独で酵素活性を持たない、となります。

③化学反応における活性化エネルギーは酵素によって低下する。

活性化エネルギーというのは基質が別のものに変化する際に必要なエネルギーのことです。
でんぷんという基質が分解されてグルコースになるとき、100のエネルギーを必要とするとします。
そこへアミラーゼという酵素が入り、でんぷんの分解を助けてくれると、エネルギーは10で足りてしまうのです。
よって活性化エネルギーは酵素によって低下するといえます。

④酵素の反応速度は至適pHで最小となる。

至適とは、とても適している、ということです。
私たち人間も、適した環境では最大の力が発揮されると思いませんか?
ものすごく暑い中でスポーツをするより、適温でする方が良いパフォーマンスができますよね。

酵素も、至適pHのもとでは反応速度が最大となります。

至適phは酵素によって異なります

phだけでなく、温度も酵素の働きに影響を及ぼします。
酵素の働きやすい温度を至適温度といいます。
これもphと同じで酵素によって至適温度は異なります。
が、36~37℃くらいが至適温度である酵素が多いようです。

コン
体温だ!
その通り。体で働く酵素だから、至適温度が50度とかだともう全然働きが鈍くなるだろうね
ほんいつ
コン
酵素によってはもっと低い温度や高い温度が至適温度のものもあるのでご注意を!

⑤律速酵素は代謝経路で最も速い反応に関与する。

律速酵素というのは、その代謝経路における反応の速度を決める酵素のことです。
a、b、cの酵素がいたとします。それぞれ走る速さが違います。

最大速度で走ってみると・・・
aが一番早く、bが二番目、cが三番目でした。
aが律速酵素だった場合、aの速度にcはついていけるでしょうか?
ついていけませんよね。
足が遅い人がめちゃくちゃ頑張っても、足の速い人と並んで走るのは難しいです。

逆に一番遅いcの速度には、aもbも合わせることができるのではないでしょうか?
ということで、代謝経路における反応の速度を決める酵素は、反応速度が一番遅い酵素です。

よって、律速酵素は代謝経路で最も遅い反応に関与する、が正解です。

コン
動画だとアニメーションでみることができる♪

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